ソニーのクラウド共通基盤の変遷とAI時代の開発スタイルに合わせた進化
米山兼治
ソニー株式会社
アーキテクト
2017年ソニー株式会社入社 TV・スピーカー・スマートフォンアプリ・360 Reality Audio 他、様々な製品に跨ってソリューション提供するクラウドシステムに従事。 ペンギンが好きです。
セッション概要
TVやスピーカーといった製品のインターネット接続、それらを便利に利用する専用アプリの存在が当たり前になった今、メーカーであるソニーでは毎年大小さまざまな規模でクラウド利用のユースケースが発生しています。 私が所属する AI&CCoE ではこうしたソニーの機器に対して横断的にバックエンドシステムを開発・運用しており、個別製品向けの専用システムではなく、ユーザー認証やデバイスの遠隔操作といった共通機能を提供するプラットフォームとしてのシステムを実現し、現在に至ります。 共通機能の提供と言うと聞こえは良いですが、例えばスマートフォンアプリと TV ではエンドユーザーの操作は全く異なるため、機能の共通化によって体験を損なわないための工夫が必要になります。また、安全を確保した上で各チームにクラウド設定の変更を委譲するガードレールの整備、専門性の異なる多様な開発者との間で共通のコスト感覚を築く FinOps など様々な施策に取り組んできました。 さらに、AI による開発者環境の激変も弊社に大きな影響を及ぼしています。より小規模なチームに対してクラウド環境を素早く提供する必要が生じるのと同時に、"お行儀の悪い" Coding Agent で気軽に試行錯誤してもビジネスに影響を及ぼさない受け皿が求められるようになりました。 そのため現在は、セルフサービスで試行錯誤が可能な独立したサンドボックス環境を提供できるようプラットフォームを進化させています。 本セッションでは、AI 登場以前から取り組んでいるプラットフォームの変遷を成功事例・失敗事例を交えながらリアルに紹介し、あわせて AI による開発者環境の変化に順応すべく現在取り組んでいるサンドボックスの実現方法と、プロトタイピングから得られた技術的知見を紹介したいと思います。